
本記事の内容
- 生活防衛資金とは
- 生活防衛資金のメリット
- 実際の生活防衛資金を計算
本記事を読むことで、生活防衛資金の必要性と実際にいくら貯めれば良いのかが理解でき、かつ30歳3人家族1馬力サラリーマンのリアルな生活費を知ることができます。
是非、参考にしてみてください!
Contents
生活防衛資金とは
生活防衛資金とは、その名の通り、急な失業や長期入院など、収入が激減もしくは途絶えてしまった万が一のときに必要最低限の生活が維持できるように準備しておく「生活を守ってくれるお金」のことです。
生活防衛資金は万が一のときにすぐに使えなければ意味がないので、即金性の高い現金(銀行預金)で準備しておくことが望ましいです。
必要な生活防衛資金
- サラリーマン→最低限必要な生活費の半年〜1年分
- フリーランス→最低限必要な生活費の1〜2年分
生活防衛資金 = 「最低限必要生活費」×「 再起するのに必要な想定月数」で求めることができます。
サラリーマンであれば、転職活動を半年から1年程度行えば再就職先が見つかる可能性が高いですし、傷病手当や失業保険などもあるので、最低限生かかる生活費を6ヶ月〜から1年分貯めておけば安心です。
フリーランスの場合、保証がサラリーマンよりも少ないため、倍の1〜2年分程度は欲しいところです。
とはいえ、この「 再起するのに必要な想定月数」は家族構成や年令によっても大きく変わってきます。
自分でどれくらいの期間があれば生計を立て直して再起することができるかをしっかり考えましょう。
生活防衛資金のメリット
生活防衛資金を確保するメリットは非常に大きいです。
生活防衛資金を貯める3つの大きなメリット
- 精神的ストレスが減る
- お金が貯まりやすくなる
- 投資資金が明確になる

精神的ストレスが減る
生活防衛資金を貯められれば、万が一のことが起きても最低限の生活が保証されるため、必要以上にお金の心配をする必要がなくなります。
サラリーマンであれば、会社からリストラされても最悪なんとかなるという気持ちが生まれます。
最悪何かあればやめられると思って働くのと、生活に余裕がなく何があってもやめられないと思って働くのとでは精神的ストレスは大きく変わってきます。
お金が貯まりやすくなる
精神的ストレスがなくなれば、ストレスによる無駄な出費も抑えられます。
また、万が一のときのためのお金が手元にあれば、無駄な保険にはいる必要もなくなります。
お金がないから心配で必要以上の保険に入る→高い保険金でお金が貯まらない…これは完全に負のスパイラルです。
生活防衛資金(貯金)も立派な保険になります。
生活防衛資金を貯めることができれば、結果的にお金が貯まりやすい家計を作ることができるのは大きなメリットです。
投資資金が明確になる
解説してきたとおり、生活防衛資金は大切ですが、必要以上に資産を現金で保有することもリスクだと個人的には考えています。
今手元にある100万円の現金は20年後も変わらず100万円の現金です。
僕は45歳までにサイドFIRE(セミリタイア)を目指しているため、投資資金をできる限り多く確保する必要があります。
生活防衛資金を把握し、確保することによって、現金で保有する資産が明確になり、投資資金も明確になります。
また、万が一のときの備えができている上で投資をするため、適正なリスクを取ることもできるようになり、結果投資効率も上がると考えています。

実際の生活防衛資金を計算してみる
最後に30歳3人家族1馬力サラリーマンの生活防衛資金がいくら必要なのかを実際に計算していきます。
繰り返しになりますが、生活防衛資金は「最低限必要生活費」×「 再起するのに必要な想定月数」です。
生活防衛資金の計算ステップ
- 現状の1ヶ月の生活費を把握
- 必要最低限の生活費を計算
- 再起までの必要月数を検討
Step1:現状の1ヶ月の生活費を把握
まずは実際の1ヶ月間の支出、生活費を把握することからはじめます。
僕の1ヶ月の支出はこんな感じです。
住宅(家賃、駐車場、光熱費含む) | 100,000円 |
食費 | 70,000円 |
日用品 | 20,000円 |
衣服・美容 | 20,000円 |
保険(掛捨生命保険、県民共済) | 7,650円 |
通信費(携帯、ネット、サーバー代) | 15,100円 |
車(ガソリン、ETC、自動車保険) | 20,000円 |
趣味・娯楽・書籍 | 15,000円 |
現状1ヶ月の生活費 | 267,750円 |
月の支出は現状約27万円ほどであることがわかりました。
Step2:必要最低限の生活費を計算
現状の月の生活費は27万円ですが、ここにはある程度の浪費(娯楽や贅沢など)が含まれています。
現状の生活費から浪費を除いた必要最低限の生活費を計算していきます。
浪費が含まれている項目は以下の項目です。
食費 | 70,000円 |
衣服・美容 | 20,000円 |
車(ガソリン、ETC、自動車保険) | 20,000円 |
趣味・娯楽・書籍 | 15,000円 |
食費ですが、70,000円の中には、カフェ代5,000円、僕の平日のお昼代20,000円が含まれます。
カフェ代は完全にカットできますし、お昼台は失業してしまえばここまでかかりません。
それを考慮し必要最低限の食費は55,000円で計算します。
次に衣服・美容ですが、美容室の変更、オシャレ目的での浪費を削ることで7,000円ほど削減できそうです。
必要最低限の衣服・美容については13,000円で計算します。
車については、現在月6,600円の自動車保険に加入していますが、月3,000円のネット型自動車保険に乗り換える予定です。
それを踏まえて、必要最低限の車費用は娯楽目的の利用も控え、15,000円で計算します。
最後に趣味・娯楽ですが書籍の購入などを多少減らして10,000円で計算します。
上記4項目を修正して、トータルの最低限の生活費をまとめてみるとこんな感じです。
住宅(家賃、駐車場、光熱費含む) | 100,000円 |
食費 | 70,000円→55,000円 |
日用品 | 20,000円 |
衣服・美容 | 20,000円→13,000円 |
保険(掛捨生命保険、県民共済) | 7,650円 |
通信費(携帯、ネット、サーバー代) | 15,100円 |
車(ガソリン、ETC、自動車保険) | 20,000円→15,000円 |
趣味・娯楽・書籍 | 15,000円→10,000円 |
必要最低限の1ヶ月の生活費 | 235,750円 |
僕の必要最低限の生活費は約24万円程であることが計算できました。
Step3:再起までの必要月数を検討
1ヶ月の最低限の生活費が計算できたので、最後は万が一の状況から再起するのに掛かるであろう月数について考えていきます。
改めて僕の属性を確認しておきます。
- 30歳サラリーマン
- 3人家族(専業主婦妻、2歳娘)
- 借金なし
まず年齢ですが、サラリーマンであれば一般的には高ければ高いほど、転職はしにくくなるため、再起までの期間も長く検討する必要があると思います。
家族構成についてですが、現状娘は2歳で妻は専業主婦、総合的に考えて妻が急に働き始めるということは難しいと考えます。
最後に借り入れですが、現状借金は一切ありません。借金がある場合にはその返済額も1ヶ月の必要生活費に含めて考える必要があります。
これらのことを踏まえ、再起するまでの期間は十分な余裕を持つために1年間としたいと思います。
正直6ヶ月あれば良いのではないかとも思いましたが、生活防衛資金を確保する一番の目的はメンタルを安定させることにあります。

実際に確保するべき生活防衛資金
必要最低限の1ヶ月の生活費⇒24万円
再起するまでに必要な月数⇒1年間(12ヶ月)
生活防衛資金=24万円 × 12万円 =288万円

生活防衛資金は定期的な見直しが必要
生活防衛資金は最低限の生活費と再起するまでに必要な月数で決まるため、それらが変動すれば自ずと変わってきます。
ライフスタイルの変化で最低限の生活費は常に変化しますし、年齢や雇用形態の変化によって再起するまでに必要な期間は変わってきます。
生活防衛資金とは、最低限の生活を守るためのお金であるため、数年に一度はしっかりと見直しをするのがおすすめです。
まとめ:生活防衛資金は生活を守る必須のお金
本記事では、生活防衛資金について解説しました。
生活防衛資金は最低限の生活を守る上で必須のお金であり、それを確保することによって大きなメリットが得られます。
生活防衛資金を確保知れば、不要なお金の心配は減り、家計もお金が貯まりやすくなり、支出の最適化にも繋がります。
また、明確に投資資金を把握できるだけではなく、心に余裕を持って投資できるため、日々の変動や暴落に惑わされる必要もなくなります。
これを期に自分の支出を見直し、必要な生活防衛資金を把握してみてはどうでしょう?
